仕事の進め方

結果的に面倒くさくない「段取り」!仕事をスムーズに進めるためのスキル

 こんにちは!技術者として仕事をしている現役理系サラリーマンのつぐっちゃんです。

 ここでは仕事の進め方に悩むサラリーマンや会社でどう働くのか学びたい学生の方に向けて役立つコンテンツを配信しています!

 今回は段取りの仕方について学んでいきましょう!!


<これだけはお伝えしたい!アクションプラン>
 ・明確なゴールを先に決める。
 ・ゴールまでの順序はできるだけルーティン化して効率的に。
 ・仕事は時間で捉え、バッファを持ったスケジューリングと見直しを心掛ける。
 ・納期は絶対遵守。

仕事をストレスレスで順調に進めるための段取りの仕方を学ぼう

<参考図書>
「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」
水野 学

 誰もが知るくまモンの生み出した水野学さんがクリエイティブディレクターとして複数のプロジェクトを高いクオリティーでこなすためのスキル「段取り」についての極意を書かれた本となります。

 本記事では、なんとなく大事だと分かる段取りについて、具体的に何をすれば良いのかポイントを3つご紹介させていただきます。ぜひ最後までお付き合いください。

段取りの仕方

ステップ①目的地を決める


 達成すべきゴールを明確に想像する。事前にターゲットの解像度を上げるほど良い結果に繋がる。

 著者は最初に「明確なゴール」を決めることがとても重要と主張しています。なぜならば、「明確なゴール」があれば、トップダウン的にやるべきことが自ずと見えてくるからです。仕事を取り進めるときに、タスクを積み上げて達成していく言わばボトムアップ的にしてしまうことも多いですが、これは結果的に時間がかかると述べています。

 初めに終わりを決めることは良さそうなのは分かるけど、「明確なゴール」ってどうやって決めれば良いのか気になりませんか。それは、想像することです。完成したものを見ている人のことをひたすら考え、誰が、どう喜んで、なんて言っているか、どういう表情をしているか、映画のようにできるだけビジュアルで想像すると良いとしています。

 例えば著者は熊本県より来たロゴを作る依頼に対して、もっと効果的に熊本を宣伝できる手段はないか考え、東国原知事のような宣伝マンがPRした方が良いのではないかと想像した結果がくまモンというキャラクターだったそうです。

 目的地を決めるにあたっては、くまモンの例のように依頼の本来の目的からもっと良いやり方はないかと、常に自分を疑うことがポイントとなります。また目的地は必ずしも一つである必要はなく、もし2つあるのであればまずは両方の道を歩けば良いと述べています。

ステップ②目的地までの地図を描く


目的地までの道筋は、できるだけパターンに当てはめて決める。

 目的地が決まって、次はどのルートで行くかを決める段階です。著者はできるだけパターンにはめ込んだルートを選ぶべきだと主張しています。パターン化することによって、時間の無駄が減り、ここぞ!という部分にエネルギーを割くことができる。つまりスピードUPと仕事の質が上がるからです。

 仕事をパターン化することは可能なのか。答えは当然YES。すべての仕事は「ルーティン」で、毎日が新しいことなどあり得ないと言い切っています。特にただでさえ創造的な仕事にも関わらず、幅広い分野の顧客に対し、キャラクターづくりや店舗・ブランドデザイン等多岐にわたるプロジェクトをこなす人が断言するのだから説得力はありますよね。仕事をルーティン化した例は次の通りです。


調べる → 大まかな方向性を決める → 具体的なプランをまとめる → 仕上げ作業をする → 完成

 プロジェクトやテーマに沿った検討をする場合だけでなく、日々の業務でも必要に応じて端折るなどしてこのルーティンに当てはめることはできそうだなと思いました。

 ここでも悩みとして、仕事にはトラブルとかアクシデントは付き物だよねって思いませんか。著者から言わせれば「それって全部想定内だよね」ということです。事前にどんなトラブルやアクシデントが起きるのか、そのパターンも含めて把握しておくのも段取りのうちと述べています。正直ここまでするのはかなり難しいと思いましたが、少なくとも仕事を進める上でボトルネックになりそうなことやトラブルになりそうな箇所は事前に考えるようにしておきたいですね。

ステップ③目的地まで歩く


 締め切りは絶対遵守。仕事は「時間」で捉え、バッファを持ってスケジューリングし、都度見直しを行う。

 目的地までのルートが決まったらいよいよ出発ですね。目的地に到着するためにはスケジューリングとその管理が大切となります。

 特に強調していることは、「締め切りは絶対に守れ」ということです。時間は限られていることから、良いものをつくるより時間を守る方が大切で、極端に言えば「締め切りが完成」という表現をするほどです。ただし、だからと言って「仕事の質」を蔑ろにしろというわけでなく、締め切りに間に合うように効率良く、良い仕事をすることを目指そうと述べています。

 これを踏まえた上で、スケジューリングとその管理のコツを3つ抜粋させていただきます。

 1つ目は、仕事は「時間」ではかることです。スケジュールを立てるにあたり、よく仕事の重要度や精神・身体的な負担を考えて何と無く時間を引いてしまいませんか。本書ではそうではなく、30分を一コマとして短時間で終わる仕事と長くかかる仕事という目安でやるべきことを捉えることを推奨しています。

 2つ目は、正式な締め切りの前に自分の中で「プレ締め切り」を設定し、万が一トラブルが起きた時に対応できるようにバッファを持つようにすることを勧めています。ここでプレ締め切りは前倒しし過ぎてもダメで、誤魔化さずにギリギリに設定するべきと述べています。

 3つ目は、段取りしたスケジュールを都度見直して行くことです。段取りというのは常に変わるもので、完璧に予測通りに進むことの方が少ないためです。著者は3時間に1回を推奨しています。スケジュールをただ埋めて満足するのではなく、アップデートし続けてこそ期日通りに質の高い仕事がてきるということです。

おわりに

 段取りスキルについていかがでしたでしょうか。どちらかというとデザイナー寄りの創造的な仕事に対しても強く締め切りが重要と言い切っていたのが正直意外でした。一見面倒くさそうに感じていましたが、蓋を開けてみると時間と効率化を追い求めることで、より仕事の質を上げられる可能性を秘めた仕事術ということで、ぜひ活用していけるようになりたいですね。

 本書には本記事で書ききれなかったポイントやさらに仕事に余裕を持つための手段、チームマネジメントのコツなど興味深いトピックスがまだまだあります。もしご興味を持たれましたらどうぞ手に取ってみてください。

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